仏教について お寺さんの
『ココロの勉強』ガイド

仏教について

2020.07.12 生き方のヒントについて

榎本 勝彦

西栄寺 東京別院
榎本 勝彦

煩悩

【お寺さんの会】ココロの勉強ガイド|生き方のヒントについて

本来人は、生まれながらに無垢で清らかな心が備わった仏であると仏教では考えられています。
ただし、仏らしくないところがあるのも人です。

どうして人は生まれながらに仏であるのに、仏らしくないところがあるのでしょうか。
それは、人には煩悩のがあるかです。

尽きることのない貪欲のために煩悩が湧き上がってしまうのです。
煩悩とは正しい判断を妨げてしまう心の働きで、煩悩が湧き出ると仏らしさが消えてしまい、悩み苦しむことになります。
ただ、煩悩を断ち切ること、つまり悟りを開くことは容易ではありません。むしろこう思います。断ち切るのではなく上手く付き合っていきましょう。
どうでしょうか、少しホッとしませんか?

この世は中々自分の思い通りにいかない苦の世界といっていいでしょう。
人生、生きている限り、苦しみや悩みは本当に尽きることがありません。
一つの苦しみや悩みが解消できても、また新たな悩みや苦しみが生じます。
なぜ悩みや苦しみが絶えないのか、その原因は他にあるのではなく、自分自身にあるからです。
だから生き方を変える必要があるのです。

大げさにではなくちょっとだけ煩悩を意識し、ちょっとだけ上手くつきあっていけばよいのです。
生き方は心掛けです。
生き方だけではありませんね、なんでも心掛けで変わりますね。
煩悩だけに捕われてしまいますと心身は乱れ、悩み苦しみを自分で招いてしまい、心身ともに病んでしまいます。
それでは、生きていくのに何をよりどころとすべきなのでしょうか。

お釈迦様がいらっしゃった時代は今から二千五百年も前のことです。
人は凄まじい早さで知識や技術を高め、更に加速度的に進化・進展しています。
人々は日常の生活においても精神的、肉体的、経済的な不安をかかえながら生活しています。
時代とともに人間関係における不安も多様化し、人々の悩み苦しみの様相も変わってきたように思います。

お釈迦様の教えの一つは、究極の正しい安らぎの心です。
人には生まれながらに仏らしさが備わっていると言われています。
心の中の仏に少し集中し、心を穏やかに、和やかに心がけてみましょう。
そして人を救い、人と幸せを分かち合うことができれば、苦悩が少なく安らかな寂静(じゃくじょう)な日々を持続することができるようになります。

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